私たちが借りているマンションの上の階が売りに出された。
260万元(約4300万円)だ。
上海の分譲マンションの価格は異常に高い気がする。
この価格がどんなものか、利益還元法で考えてみた。
不確定要素が多いので、ざっくりと計算。
まず、新しいマンションの購入時に、
取得税のようなものを収める。加えて、一括で、修繕費(購入価格の数%)をマネージメント委員会のようなところへ支払う。このマネージメント委員会は、その修繕費を使って修繕するが、足りなくなると、マンションの所有者に拠出を依頼する。加えて毎年、管理費を払う。日本の固定資産税に相当するものの導入を検討しているが、まだ導入されていない。
私たちの住んでいるマンションは1992年建設。現在、22年たっている。広さは72㎡。共用部分(15%程度)も含んだ広さで、実質は62㎡位。
部屋は南向きで2DK。4500元(約7万5千円)が相場。
年間家賃収入は、90万円。
管理費、賃貸の場合に払われる税金、(外国人に貸すと5%余分に税金を払う)修繕費等をざっくりと20%にすると、72万円が1年間の利益となる。
単純利回りは、72万÷4300万×100=1.67%
不動産価格が上がれば別だが、
現在、半年定期の年利率が5%前後だと考えると、良い投資とは言えない。
更なる不確定要素は、
70年という、借地権なようなものがついた建物だが、実際にいつまでマンションが持つかわからない。
マンションを建て直した場合に、引き続き住めるかどうか、何人もの人に確認したが、
異口同音に、わからない。
ここ10年間、上海の建物の価格は異常な値上がりを見せている。それは、個人で建物を所有できるように法律が整って以降である。
毎年20%の比率で値上がりということは、12年で10倍の勢いである。
どんどんと新しい建物が建設中、しかし、最近の高騰の影響で、購入ではなく賃貸を好む人がでてきた。それで、今まで、購入価格に対して抑えられてきた、賃貸価格の上昇が顕著になってきた。
私たちの住んでいるところも、毎月の家賃がいつ10万円になるのだろうか?!怖い!
ところで、単純利回りを5%とすると、
72万×0.05=1440万円。
この辺が感覚的には適正価格ではないのかな。(つまり3分の1)
不動産バブル前から購入している人は、大丈夫だけど、今から投資の対象に考えている人は、かなりいろんな点でリスクが高いですね。ローンを組んで買ってはいけませんね。
上海の人って不思議なんだけど、ほとんど例外なく、マンションの価格は下がらないと信じているんです。だから、今でも購入するんでしょうね。
それでも、買いますか?